数学 / 数学Ⅰ・A / 数学Ⅰ・A
レベル | 偏差値 60~ |
Total勉強時間 | 210 h |
「新課程チャート式基礎からの数学Ⅰ+A」活用の3ポイント
- レベルや時期により青チャートの使い方を決めよう。
- 青チャートはレベルが高いため、高校1年生、2年生のうちは難しい問題に取り組まない。
- 数学ⅠAの青チャートを完璧にこなすには復習時間を入れると525時間必要。
はじめに
「新課程チャート式基礎からの数学」通称青チャートは高校数学に必要な公式・定理、入試に必要な問題解法がこれ一冊で完全に網羅されています。
練習問題や演習問題は入試問題の良問から選ばれ演習用としても最高のものとなっています。
そのため、多くの学校で指定参考書に選ばており、受験教科に数学がある学生のほとんどが青チャートを持っています。
「青チャートはいい参考書だけど使えない」って本当?
これだけ支持されている青チャートですが、レベルが高く、センター試験で8〜9割とれる学生でも青チャートの問題は5割程度しか解けません。
さらに受験生の8割は青チャートを上手に活用できていません。
青チャートは数学参考書では最高の1冊ですが、レベルや時期により一人一人に合った使い方をする必要があります。
「新課程チャート式基礎からの数学Ⅰ+A」の章構成は?
数学Ⅰ
数と式、2次関数、図形と計量、データの分析の4つの章から構成されています。
数学Ⅰの分野はすべて、数Ⅱと関連するため学習時に定理、公式はマスターして数学Ⅱに進みましょう。
数学A
場合の数、確率、図形の性質、整数の性質の4つの章から構成されています。
数学Aは独立分野のため、分からない分野があれば時期を見てやりなおしましょう。
図形の性質はベクトルと関連する部分があるので、ベクトル分野の学習時には最低限の定理は学習しておきましょう。
「新課程チャート式基礎からの数学Ⅰ+A」の問題数は?
問題の種類
定理や公式を具体的な問題として身につけるための基本例題と、基本例題をさらに発展させた重要例題、演習例題があり、それぞれの例題には1対1で練習問題もあります。
さらに各単元に入試問題を中心としたエクササイズもあります。科目の総演習問題として総合演習問題も掲載されています。
各例題の問題数
問題数は全部で905問です。
基本例題240問、重要例題61問、演習例題13問、それぞれに同数の練習問題があります。
EXERCISES237問、総合演習53問あります。
「新課程チャート式基礎からの数学Ⅰ+A」のレベルは?
問題のレベル設定
青チャートでは難易度が1〜5で設定されています。
1…教科書の例レベル
2…教科書の例題レベル
3…教科書の節末レベル、章末レベル
4…入試の基本~標準レベル
5…入試の標準~やや難レベル
難易度3は教科書の章末レベルですが、実際には難易度が高い問題が含まれています。
まずは、レベル3ができるようになることを目標にしましょう。
高校1年生、2年生では東大、京大、医学部を目指す生徒でもレベル3までできれば上出来です。
実際に多くの生徒を見てきましたが、青チャートが高校1年生、2年生で解けるのは上位5%程度でした。
ほとんどの生徒にとっては答えを眺めているだけの意味のない勉強になってしまいます。
レベルの全体の割合はどうなっている?
基本/重要/演習例題と練習問題の各章レベルは下記の表のようになっています。
レベル1〜2で53%、レベル3までで89%になります。
2次関数や整数の性質はレベル3〜5が多く青チャート数学ⅠAではレベルの高い単元と言えるでしょう。
「新課程チャート式基礎からの数学Ⅰ+A」の基本/重要/発展問題のレベル割合
基本/重要/演習例題 | レベル1 | レベル2 | レベル3 | レベル4 | レベル5 |
数と式 | 23% | 46% | 23% | 9% | 0% |
2次関数 | 12% | 36% | 35% | 14% | 3% |
図形と計量 | 8% | 50% | 35% | 8% | 0% |
データの分析 | 27% | 27% | 45% | 0% | 0% |
場合の数 | 9% | 37% | 43% | 11% | 0% |
確率 | 7% | 43% | 43% | 4% | 4% |
図形の性質 | 0% | 51% | 46% | 3% | 0% |
整数の性質 | 11% | 34% | 31% | 14% | 9% |
計 | 11% | 42% | 36% | 9% | 2% |
出展:「新課程チャート式基礎からの数学Ⅰ+A」より作成
EXERCISESでの各章レベルの問題数は下記のようになっています。
レベル1〜2で39%、レベル3までで79%と例題よりも難易度が高くなっています。
2次関数や場合の数、整数の性質はレベル3〜5が多く青チャート数学ⅠAではレベルの高い単元です。
「新課程チャート式基礎からの数学Ⅰ+A」のEXERCISESのレベル割合
EXERCISES | レベル1 | レベル2 | レベル3 | レベル4 | レベル5 |
数と式 | 17% | 34% | 29% | 18% | 3% |
2次関数 | 7% | 32% | 37% | 20% | 4% |
図形と計量 | 4% | 40% | 41% | 13% | 1% |
データの分析 | 19% | 25% | 44% | 13% | 0% |
場合の数 | 5% | 30% | 36% | 26% | 3% |
確率 | 4% | 27% | 50% | 15% | 4% |
図形の性質 | 0% | 38% | 52% | 10% | 0% |
整数の性質 | 6% | 18% | 41% | 26% | 9% |
計 | 7% | 32% | 40% | 18% | 3% |
出展:「新課程チャート式基礎からの数学Ⅰ+A」より作成
「新課程チャート式基礎からの数学Ⅰ+A」総学習時間数の目安は?
青チャート数学ⅠAの総学習時間は約210時間です。
難易度1:5分、難易度2:20分、難易度3:15分、難易度4:20分、難易度5:25分が目安です。
上記の総学習時間には復習時間は入っていないため、210時間に+1.5倍の315時間は復習時間として必要になります。
青チャート数学ⅠAを完璧にこなすには525時間必要です。
塾や別の参考書をメインに学習している生徒にとって、青チャートを完璧に活用するのは勉強時間の関係から難しいでしょう。
個人で必要な部分だけを実施するようにしましょう。
青チャートはどのように活用すればいい?
学校で参考書として指定されている生徒
定期テストでは青チャートの問題が頻繁にテスト問題として指定されます。
その場合、高校1年生、2年生は青チャートよりも教科書の問題や4STEPの問題を優先して解き、基本は解く必要はありません。
東大、京大、医学部を目指す生徒のみレベル3以下の問題をできる範囲で解きましょう。
レベル4、5の問題は解く必要ありません。
青チャートをメインに勉強する生徒
完璧にやるためにはかなりの時間が必要です。高校1年生、2年生から計画を立てて青チャートを勉強しましょう。