「苦手・嫌い」は間違った学習のせい!?高校数学が得意になる勉強のやり方とは

教科ごとの勉強方法 / 数学

レベル 全般
学習シーン 数学の勉強をはじめるとき

「とにかく数学が苦手!」「数学は、どれだけ勉強してもテストで点数がとれない」「自分は数学に向いていないと思う。

いちばん嫌いな教科……」こんな風に、数学に対してネガティブなイメージを抱いている人は少なくありません。

しかし数学が理解できずに困っている人の多くは、「数学に向いていない」「どうしても理解できない」のではなく、理解しづらいような勉強の仕方をしているのです。

あなたは、試験勉強や受験勉強をする際少しでも多く点数がとれるようにと、レベルの高い参考書を用意し、難しい問題に挑戦していませんか?

また、公式や定理を暗記することで勉強したような気分になっていませんか?

実は、これらの学習方法が、数学を余計に難しいものに変えてしまい、悪いイメージを呼んでしまうのです。

「中学までの数学はなんとか理解できていたけれど……」という人も「受験では数学でしっか点数を稼ぎたい」という人も、高校数学の勉強方法を見直しさらに理解を深めましょう!

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数学の学習時間の目安は?

数学は、高校三年間で約900~1200時間を目安に学習しましょう。

これは学校外での学習の目安であり、学校での授業時間は含まないものとします。

文系専攻の人は900時間、理系専攻の人は1200時間をそれぞれ目安に学習を進めてください。

各科目それぞれの勉強時間は?

勉強時間の内訳は、以下の通りになっています。

数学Ⅰ…200時間 数学Ⅱ…300時間 数学Ⅲ…300時間 数学A…200時間 数学B…200時間 1つの科目に対し1日1時間~1時間半勉強した場合、十分な学習のためには半年程度の期間が必要となります。

勉強時間と結果の関係性は?

数学は、国語や英語などの教科に比べると勉強時間に対して結果が顕著に現れやすい教科と言えるでしょう。

国語や英語の教科はまず基盤となる知識を構築し、その上でさらに必要な知識や文法を取り入れることで、長い学習時間のすえ結果が一気に出る科目です。

数学の場合は、単元ごとに問題ができているために、ひとつひとつの単元への努力がしっかりと足場を固め確実に力として身についていきます。

勉強した分・努力した分、結果に結びつきやすいので学習のモチベーションを保ちやすいです。

数学の各科目はどのようにつながっている?

数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ

これらの科目は、関数がメインになります。数学Ⅰで習う2次関数が基本となり、そこから発展していきます。

関数はどの教科にも関わるため、新しい章へ進む前に内容を完璧にしておく必要があります。

少しでも不安を感じたら面倒と思わず復習・おさらいに時間を割き、基礎を改めて構築することがより深い理解のため欠かせません。

関数の解法の基本は、グラフを書いて最大値や最小値を把握することですので、まずはグラフを用いて正しく捉えましょう。

数学Ⅱ、ⅢになるとXの乗数が増え、3次関数・4次関数とさらに発展していきます。Xが指数や対数、三角関数となり、難しい問題も増えていきます。

問題が複雑になれば、ミスも起こりやすくなるので注意が必要です。

受験生が苦手とする微分・積分も2次関数がもとになっているため、とにかく基礎を正しく理解することを目標としましょう。

数学A,B

これらは独立分野であり、数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲとは関連性がほとんどありません。

唯一関連性があるのは、新課程として新たに導入された範囲です。数学Aでは「場合の数と確率」、数学Bでは「確率分布と統計的な推測」が新課程に当たります。

また、数学Aの「図形の性質」と数学Bの「ベクトル」も多少の関連性があるため、あわせて学習することで確かな知識に結び付けられるでしょう。

数学A、Bは関連性のない分野であるため、数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲのように次の章に進む前に既習範囲を完璧にする必要はありません。

分からないところや、不安な点があれば長期休暇を利用して復習しましょう。

数学A、Bは分野を越えた融合問題が多く、入試問題は難関傾向にあります。受験生にとっては気の抜けない科目なのです。

そもそも数学の問題って、どのように出来ているの?

数学は、定理や公式、基本パターンの組み合わせによって問題が成り立っています。ひとつひとつの定例、公式、解放パターンは教科書に載っているレベルであり、難しいものではありません。

しかし、組み合わせの数や範囲がまたがることによって難易度が上がり、解きにくくなってしまうのです。

例えばy=x|x-4|+6という問題の場合 ・絶対値をはずす ・グラフの範囲を決定する ・2次関数のグラフを書く という手順が必要であり、それぞれ「絶対値」「不等式」「2次関数」の理解を必要とする組み合わせ問題です。このような公式の組み合わせの数が増えるほど、正しい解き方に気づきにくくなり難易度も上がります。

上記の例は2次関数の範囲内での組み合わせですが、学習範囲がまたがることで難易度はさらに上がります。

数学はどのように学習すればいいの?

数学は公式や定理、パターンを正しく理解し、使いこなすことがなにより重要となります。

数学を勉強する場合は、基本の公式、定理、パターンを反復学習によって完璧にすることを目標としましょう。

そのとき、丸暗記にならないように「どの公式をどのように組み合わせるべきか?」を必ず考え、根拠を持って解かなければいけません。すべての組み合わせを覚えることは不可能ですので、最低限の公式、定理、パターン以外は暗記せず、常に考え、閃くことができるように日ごろの学習でも心がけましょう。

簡単な問題であっても何度も繰り返し学習することによって、どのような組み合わせで解けばいいか素早く気づけるようになります。問題は、教科書や4STEPの基礎問題で十分です。

徹底的に反復し、定着させましょう。

数学全体のまとめ

数学は「基礎が大切」と言われますが、その理由には公式、定理、パターンを組み合わせた問題構成が関係しています。

ひとつひとつの公式・定理・パターンは決して難しいものではありませんが、組み合わさることによって「どの公式をつかえばいいのか」「どのように解いていけばいいのか」が複雑になっていきます。

「数学が難しい」「分からない」と感じてしまう訳は、そこに潜んでいるのです。

難易度の高い問題ばかりに挑戦するのではなく、まずは基本となる公式、定理、パターンを理解するため基礎演習に時間をあてましょう。問題を解くときには暗記に頼らないよう、必ず公式、定理、パターンの組み合わせを考えながら進めていきます。

反復学習で基礎を繰り返し、より深く理解することが数学全体の理解に影響するのです。

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