単元ごとの勉強方法 / 英語 / リーディング・長文 / 長文
レベル
全般
学習シーン
英語長文の勉強をはじめるとき
英語で高得点を狙うのであれば、長文の攻略は欠かせません。というのもセンター試験を始めとして、ほとんどの大学の入試で長文が最も配点が高くなっています。さらに最近の入試の傾向として、大量の文章を短時間で読ませるような試験問題が多くっているのも見逃せない点です。長文を読むための英単語や英文法の知識だけでなく、いかにスピーディに読むことができるかもポイントになってきます。
長文の勉強には400時間が必要!
長文の学習時間の目安としては約400時間(英語全体で1000時間)、英語全体の4割を占めています。しかも長文を読むためには英単語(100時間)、英文法(100時間)の勉強も必須になってきます。必要な勉強時間は実質600時間!なんと半分以上をも占めてしまうのです。さらに難易度の高い長文読解のためには英語構文の勉強も必須(200時間)になります。どれだけ長文の勉強に時間を割かなければならないかがお分かりいただけるでしょう。
最近の入試は長文の配点が高くなってきていて、特に昨年のセンター試験では長文の点数が200点中142点と7割以上を占めていました。これを対策せずに何を対策するのでしょうか!?というくらいに長文は重要なのです。
英語長文の出題内容
一言で長文といってもその形式は様々です。例えばセンター試験なら、本文の内容に関する内容把握や、絵や図を使ったビジュアル問題、2次試験なら英文和訳や文章の要約などなど…、いろいろな形態があります。その中で共通しているのはどれも知識だけでは解けないことです。
語数としては、1題の長文でおよそ500~700語のものがポピュラーです。ですが最近では1000語を超えるものも出てきました。英語が苦手な人は、もう語数を見ただけで嫌になってしまうも知れません。
英語長文は音読メインの学習がオススメ
長文を勉強する際は音読での学習をオススメします。長文読解のポイントは速読のために「文章を前から訳していく」ことです。英語を丁寧に訳していく際に、後ろから前へと訳すと、きれいに訳すことができますが、長文の問題でそれをしているとどれだけ時間があっても足りません。速読のためには英文を頭から訳すことを身につける必要があります。
音読学習が有効な理由
なぜ音読がいいとされる理由は2つあります。1つ目は、声に出して英語を読むことで目だけでなく、口や耳の五感を刺激し、脳が活性化されることで学習効果が高まるからです。2つ目は音読をすることで英文を前から訳していく習慣が身につくからです。音読は英語を前から読んでいき、読むスピードに合わせて意味を理解する必要があります。何度も音読をすることで、今まで「英語を読む→単語、文法、構文をあてはめる→日本語に直す→意味を理解する」という工程だったものを、「英語を読む→意味を理解する」という状態にしてくれるのです。よく「英語を英語のまま解釈しなさい」と言いますが、それはこの状態のことを言っています。
何を音読すればいいの?
音読をする際は1度解いたことがある文章で練習するのがいいでしょう。文章中にわからない単語があって、いちいちそこで詰まってしまうと効率が悪くなってしまいます。特に一度解いた長文で音読すると、長文の復習にもなり勉強の効率がよくなります。音読の目安としては同じ文章を繰り返し20回ほど音読するのがいいと言われています。
音読はすきま時間にやろう
単語と同じく隙間時間にすることをお勧めします。どうしても長文の勉強というと堅苦しくなりがちですが、隙間時間にパパッと音読することでリラックスしながら長文対策を行うことができます。机に向かう必要もありませんし、習慣にもしやすくなります。
英語長文の最近の入試傾向
先ほどから何度も言っているように、最近の入試長文は単語数が増加している傾向にあります。試験時間が増えているわけではないので、試験時間中に読む文章量は増えています。実際にセンター試験の語数を見てみても、88年には2500語、98年には3000語、2004年も3000語程度だったのですが、2013、14年には4200語、さらに2015年には4400語と過去最高の語数でした。となると重要になってくるのは速読力です。英語でこれを鍛えるには先ほどの音読が効果的でしょう。
さらに長文の配点も以前よりも高くなっています。2014年のセンター試験では長文の身で200点中145点、なんと7割以上が長文だったのです。これは2次試験でも同様で、例えば東大入試では120点中65点が長文、京大では150点中100点が長文となっているのです。いかに長文に時間を割くべきかが、はっきりとわかりますね。
まとめ
「英語を制するものが受験を制す」とはよく言ったのもですが、実その前に「長文を制するものが英語を制す」のです。長文を攻略するには400時間という膨大な時間がかかりますが、音読学習を効果的に使い、毎日隙間時間などで少しずつでも勉強しましょう。